屋根の修理が必要になった時、費用面で不安を感じますよね。
特に、屋根は家の重要な部分であり、修理費用も高額になりがちです。
そんな時に頼りになるのが火災保険です。
火災保険を活用することで、屋根修理の費用負担を軽減できる可能性があります。

この記事では、火災保険で屋根工事ができる条件、申請に必要な書類、申請手順などをわかりやすく解説します。

□火災保険で屋根工事をする条件

火災保険は、火災だけでなく、風災、雪災、雹災など、様々な災害による損害を補償する保険です。
屋根の修理も、これらの災害によって生じた損害であれば、火災保険の対象となる場合があります。

しかし、火災保険で屋根工事ができるのは、いくつかの条件を満たしている場合だけです。
以下では、火災保険で屋根工事ができる条件について詳しく解説していきます。

＊屋根の破損が災害によるものであること

火災保険の原則として、家屋の修理に保険金がおりるのは「原因が風災・雪災・雹災の場合」です。
風災・雪災・雹災に当てはまる災害とは、台風、暴風、竜巻、大雪、雪崩、融雪水の漏入、大粒の雹などが挙げられます。

ただし、地震が原因の建物修理は「地震保険」の範疇となっており、火災保険では補償対象外です。

また、洪水や高潮、窃盗による被害はプランによっては補償の対象外なので、確認が必要です。

＊被災から3年以内に申請を行うこと

火災保険が適用できるのは、被災してから3年以内の補修工事についてのみです。
例えば、「5年前の台風が原因で、最近になって屋根修理が必要になった」といったケースでは、火災保険は適用されません。

なお、自費で既に工事を行っている場合でも、3年以内なら保険金を請求することが可能です。
損害の発見や異常の発生ではなく「災害の発生日」が起点であることがポイントです。
保険金支払調査の際、保険会社は気象図や風速などをさかのぼって原因調査をします。

＊修理費用が免責金額を超えること

火災保険には、免責金額という「この金額以下の補修は保険金支払の対象外」という基準になる金額が設けられています。
保険のパンフレットなどによってはでは“自己負担額”と表記されているものもあります。
この免責金額を下回った補修工事においては、火災保険請求はできません。

免責金額は「20万円」が多いですが、プランにより異なるので必ず加入している保険の証券を確認しましょう。

□火災保険の申請手順を解説

火災保険で屋根修理を申請する手順は以下の通りです。

1:修理の専門業者へ連絡する

屋根の修理が必要になったら、まずは専門業者に連絡しましょう。
専門業者は、屋根の破損状況を診断し、修理の見積もりを作成します。
見積もりには、修理費用だけでなく、火災保険の申請に必要な書類も含まれている場合が多いです。

2:保険会社に火災保険の申請をする

専門業者から見積もりを受け取ったら、保険会社に火災保険の申請を行います。
保険会社の申請方法は、電話、インターネット、郵送など、会社によって異なります。
申請の際には、以下の書類が必要になります。

・保険金請求書
・見積書
・破損箇所の写真
・その他保険会社が求める書類

3:保険会社の現地調査が行われる

保険会社は、申請内容を確認するために、現地調査を行う場合があります。
現地調査では、屋根の破損状況や修理内容などが確認されます。
調査の結果、保険金が支払われるかどうか、支払われる場合はどの程度の金額が支払われるかが決まります。

4:保険金を受け取る

保険会社から保険金が支払われると、修理費用の一部が賄われます。
保険金を受け取ったら、専門業者と工事の契約を行い、修理工事を開始します。

5:専門業者による工事が施工される

専門業者は、保険金で賄われた費用で、屋根の修理を行います。
修理が完了したら、専門業者から完了報告書を受け取ります。
完了報告書は、保険会社への報告のために必要です。

火災保険の申請は、必ず契約者が行わなければなりません。
火災保険の申請代行サービスを行っている業者もありますが、書類作成のサポートや破損箇所のチェックなどの手助けを受けても、保険の申請は任せてはいけません。
もしも契約者ではない人が保険の申請をしてしまった場合、契約違反となり保険金が受け取れない可能性が高いです。
火災保険の申請を代行サービスに依頼するのは構いませんが、必ず申請は契約者本人が行わなければいけないことを覚えておきましょう。

□まとめ

火災保険は、屋根修理の費用負担を軽減できる有効な手段です。
火災保険で屋根工事ができる条件を満たしているかどうか、申請に必要な書類を揃えているか、申請手順を理解しているかを確認しましょう。
安心して火災保険を活用し、屋根修理の費用負担を軽減しましょう。