瓦の種類と特徴・メンテナンス比較|耐用年数や費用相場を徹底解説
- コラム
瓦屋根の種類別比較表|特徴・耐用年数・メンテナンスを詳しく解説
瓦屋根は日本の伝統的な建材のひとつで、耐久性や美しさが魅力です。
しかし、一口に瓦といっても多様な種類があり、それぞれの特徴や耐用年数、メンテナンス方法は大きく異なります。
今回は代表的な瓦の種類を比較表にまとめました。屋根のリフォームやメンテナンスを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
瓦の種類別 比較表
瓦の種類 | 主な特徴 | 耐用年数 | 推奨メンテナンス | 費用相場(㎡単価) | 適した建築様式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
粘土瓦 釉薬瓦 |
粘土を高温焼成しガラス質釉薬で着色。陶器のような光沢。 | 60~100年 | 塗装不要。漆喰など接合部は7~10年ごと補修。 | 5,500~16,000円 | 和風・洋風、多様な色合い | 防水・耐火性に優れる |
粘土瓦 いぶし瓦 |
粘土を高温焼成後に燻し銀黒色に。独特の落ち着いた光沢。 | 30~50年 | 塗装不要。漆喰など接合部は7~10年ごと補修。 | 8,000~13,000円 | 和風建築全般、寺社仏閣 | 遮音性・遮熱性に優れる |
粘土瓦 素焼き瓦 |
粘土を高温で素焼き。素朴で温かみある風合い。 | 40~50年 | 塗装不要。漆喰など接合部は7~10年ごと補修。 | 5,000~9,000円 | 南欧風・地中海風 | 一枚一枚色が異なる |
セメント瓦 | セメントと砂を主原料に圧縮成型。比較的安価。 | 20~30年 | 10~15年ごとに塗装必須。 | 5,000~10,000円 | 一般的な住宅 | 現在新規製造ほぼなし、アスベスト混入品に注意 |
乾式コンクリート瓦 | セメントと骨材を混ぜ製造。表面にスラリー層。 | 20~30年 | 10~15年ごとの塗装必須(スラリー層除去後) | 5,000~10,000円 | 洋風、重厚感あるデザイン | モニエル瓦など。現在製造中止 |
樹脂繊維セメント瓦 | セメントに樹脂・繊維を混合。軽量(粘土瓦の約半分)。 | 30年以上 | 塗装不要。色あせしにくい。 | - | 和洋問わず多様な意匠 | 軽量で耐震性・耐衝撃性に優れる |
屋根材選びは慎重に
瓦は耐用年数が長いものが多いですが、種類ごとの特性やメンテナンス方法が異なります。例えば釉薬瓦やいぶし瓦は塗装不要ですが、漆喰の定期補修は必須です。一方、セメント瓦は塗装が劣化防止の要となります。
瓦屋根の改修・補修を検討される際は、まずは現在の屋根の種類を正確に把握し、専門家に相談することをおすすめします。
お気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフがご相談に応じます。